イケメン弟の結婚式
何と無く、思った事を書く
オチはありません
この間、弟の結婚式へ行った
まず、弟よ、おめでとう
これは嘘偽りのない気持ちだ
多くの友人と、綺麗な奥さん、充実した仕事
君の人生は、とても良いものになることでしょう
いや、既に、人に羨ましがられるような人生を歩んでいると思う
さて、それはそうとして、弟の結婚式に参加して危機感を覚えたのも事実
こう見えて俺は彼女というものにはそこそこ恵まれていて、結婚する相手がいないという不安はあまり無いのだが、いかんせん、俺は社会との繋がりが希薄過ぎる
結婚するとして、友達は呼べるのだろうか
ゴリ押ししたら来てくれそうな友達が1人…2人しかいない
親族でさえ、弟の結婚式にて1年ぶりに会ったというレベルだ
仕事は…しているが結婚式に招待するような密な関係は築いていないし、築けるような気もしない
弟は、仕事は俺よりよほど忙しそうだ
本当に休みなく働いている
月の休みは、片手で数える程なんじゃなかろうか
それでも偶の休みにはライブイベントへ行ったり、仕事終わりに友達と飲み歩いているようだし、スノボなどのリア充スポーツもしている
フェイスブックを覗けば友人からのタグ付けだらけである
きっと、1人で過ごす時間なんてないような日々だろう
そしてそれが彼がリア充たる理由でもある
俺はどうだろう
休日は彼女と遊ぶが、仕事が終わったら殆ど寝ている
彼女と会えない日は一人カフェ巡り、ヒトカラ、一人飲み、一人焼肉、ゲーム、一人ショッピングをして時間を過ごす
たまーに友達とも遊んだりするが、数ヶ月に一回レベルである
特に就職してから、近所に住んでた友達が田舎に引っ込んだここ最近はその傾向が強い
ふらりと東京で暮らしているので、昔馴染みの友達なんてのもいない(実家に帰ったところで一人二人しかいないのだが)
今までは、俺ってソロ充だなーとか考えて特に気にしてなかったのだけど、圧倒的な弟のリア充オーラを見せつけられて、なんかちょっと、不安になってしまった
劣等感を感じてしまったのかもしれない
劣等感、と言えばまあそれは昔から弟には感じていた事である
学生時代で言えば
俺は偏差値68、勉強くらいしか能がない奴で
趣味はギターや音楽といっても一人遊びが多かった
友達は普通にはいたがクラスの中心的な立場とは全く言えない
ヤンキーどもに絡まれ、一応面白い奴という称号を得たこともあったが、結局のところただのいじられキャラであった
スクールカーストでは下の上ってとこ
ルックスだけは弟譲り?だったので、高校で少し色気付いてみると本当にちょっとだけはモテたが
そのおかげかスクールカースト上位組とつるんでいた事もあったけど、根っこの陰キャ(って今は言うのか?)オーラが消せずいじられキャラは変わらず
一方弟はというと、偏差値75、地区トップレベルの成績であるくせにバレー部のキャプテン、友達はヤンキーも多く、文化祭体育祭ではクラスを引っ張るような奴だった
当然バレンタインや卒業式などの青春の節目では少女漫画に出てくるイケメンそのものレベルのモテっぷりを発揮していた
卒業式の日、カフスまでボタン1つない学生服を来て帰って来たあの光景を俺は忘れない
そのモテっぷりは俺にまで影響するレベルで、近所の本屋にいると見知らぬ女子高生が○○のお兄ちゃんだと噂話をしていたり、街で知らない女の子に○○君のお兄ちゃんと声をかけられるレベルであった
俺は内気な性格、弟は明るく外向的な性格で、もう根本から違うのである
当然教師親親戚には比較された
俺は決して成績不良ではなかったと思うが、弟と比べられたらクズ野郎なのである
いや、実際クズ野郎か
特に中坊の時とか、体格差があるのをいい事に弟に当たった事もある(ごめんね)
ニートになったし
俺がニートになったのはそんな弟の影響も少しはあるのかもしれない
俺は俺、弟は弟と、比べられない人生を送りたくてもがいた結果が今の俺なのかもしれない
家族と離れ、過去と決別し、コンプレックスを完全に克服したつもりであったが、弟の結婚式に行った事でひょっこりと顔を出したようだ
もういいんだ、いいんだよ
俺は俺で、俺の人生を生きていくしかないんだなーこれが
でも、悔しいぜ、友達欲しいなぁ
俺もちょっとは、外に開けた生活しなきゃな
今日は仕事が休みだった
彼女とのLINEくらいしか、人との交流はない
一人でヒトカラ1時間、帰りにツタヤでスーパーフライのベストアルバムを借りた
「愛を込めて花束を」が急に聴きたくなったからだ
最愛の弟よ
今ではほとんど絡む事も少なくなったけど、本当に結婚おめでとう
君の今後の人生にも、幸あらん事を